【不動産】共有不動産を売却する流れ

共有不動産を売却するには、他の共有者の同意が必要です。

また同意をとった後にも他の共有者の立会いが必要など、一般的な不動産売却の流れとは異なる対応が必要になります。

 

今回は共有不動産を売却する流れをご説明しますので、共有物件をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

 

1.共有不動産を売却する一般的な流れ

共有不動産を売却したい場合、一般的には以下のような流れで手続きを進めます。

  • 共有者の合意を得る
  • 不動産を査定に出す
  • 不動産業者を選定して媒介契約を締結する
  • 売出しや内見への対応
  • 売買契約の締結
  • 決済と登記への協力
  • 清算

以下でそれぞれのステップについて解説を加えます。

 

STEP1 共有者の合意を得る

まずは他の共有者全員から共有不動産売却についての合意をとりましょう。

1人でも反対したり、連絡がとれない人がいたりすると売却手続きを進められません。

 

STEP2 不動産を査定に出す

次に不動産を査定に出して、どのくらいの価額で売却できるか調べましょう。

場合によっては査定書を他の共有者へ提示しながら売却を説得してもかまいません。

 

不動産会社によって査定額が大きく異なるケースも多いので、いくつかの不動産会社へ査定依頼を出して平均値をとるのがよいでしょう。

 

STEP3 不動産業者を選定して媒介契約を締結する

不動産会社から査定書が届いたら、どこの不動産会社へ売却を委任するか決めなければなりません。

委任先の不動産会社についても、共有者全員による合意が必要です。

他の共有者と話し合い、全員が納得できる不動産会社を選定しましょう。

 

STEP4 売出しや内見への対応

不動産会社が決まったら、物件を売り出してもらいます。

買主候補があらわれたら内見にも協力しましょう。相手が購入を希望する場合、条件交渉に入ります。

 

STEP5 売買契約の締結

売買の条件についても、共有者全員の合意が必要です。全員が納得できる条件が提示されたら、売買契約を締結しましょう。契約時には、基本的に共有者が全員立ち会う必要があります。

 

どうしても立ち会えない場合、委任状があれば第三者が代理してもかまいません。代理人には委任者の実印や印鑑登録証明書などの重要なもの、書類を預ける必要があるので、信頼できる人を選任すべきです。他の共有者でもかまいませんが、トラブルを避けるためには弁護士を選任するのが無難でしょう。

 

STEP6 決済と登記への協力

売買契約を締結したら、定められた日に決済を行います。

固定資産税やマンション管理費用等の清算を行い、売却金を代表者の口座で受け取りましょう。

また売主側は、買主への所有権移転登記に協力する必要があります。共有不動産の場合には共有者全員が司法書士へ委任状を書くなどの協力をしなければなりません。買主に迷惑をかけないよう、スムーズに対応しましょう。

 

STEP7 清算

受け取った売却代金を清算する必要があります。

共有不動産の場合には、売却代金は共有持分に応じて清算します。

たとえば3人で共有しており共有者の1人が3分の1、別の1人が6分の1、さらにもう1人が2分の1の持分を有しており、物件が2400万円で売れたとしましょう。

この場合、2分の1の持分の共有者が1200万円、3分の1の持分の共有者が800万円、6分の1の共有者が400万円を受け取ります。

 

清算が遅れるとトラブルのもとになるので、早めに行いましょう。

 

共有不動産の売却や共有関係解消は弁護士へ

共有持分を売却する際には、他の共有者から委任状をもらって進めるケースも多々あります。弁護士へ任せると全員が安心して進められるので、よければぜひご依頼ください。

 

また他の共有者が売却に合意しない場合、共有物分割請求を行う必要があります。訴訟になる可能性もある手続きなので、スムーズに解決するためにも法律の専門家によるサポートが必要です。千葉の秋山真太郎総合法律事務所は共有関係に積極的に取り組んでいますので、お気軽にお問い合わせください。

 

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