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【企業・顧問】退職勧奨の流れ、進め方と注意点

2021-12-02

退職勧奨によって円満退職を実現できれば、解雇トラブルを起こさずに問題社員を辞めさせることが可能です。

ただし退職勧奨も違法になる可能性があるので、適切な方法で進めましょう。

 

今回は退職勧奨の流れや注意点について、弁護士が解説します。

 

1.退職勧奨の流れ

退職勧奨は、以下のような手順で進めましょう。

1-1.幹部や上司と方針を共有する

まずは退職勧奨の方針について、経営幹部や本人直属の上司などの関係者で共有する必要があります。会社の意思をまとめておかないと、退職勧奨をスムーズに進めるのが難しくなってしまうからです。

 

1-2.退職勧奨の理由をまとめる

次に、対象者へ退職勧奨を行うべき理由を整理しましょう。

退職勧奨の理由をまとめておくと、対象者を説得する際に役立ちます。

退職勧奨の際には本人から抵抗されるケースも多いので、企業側も対抗できるように準備しておかねばなりません。場当たり的な対応をするとトラブルになる可能性が高くなるので、事前にまとめておくべきです。

 

1-3.対象者へ会社の意向を伝える

準備が整ったら、対象者を呼び出して「退職してほしい」という会社側の意向を伝えましょう。

このとき、多数の上司で取り囲んで退職を強要する対応をしてはなりません。

脅迫したり怒鳴りつけて無理やり退職させたりするのも不適切で、トラブルのもとになります。無理に退職させると、後に「退職を強要された」といわれて退職勧奨が無効になってしまう可能性があるからです。

 

あくまで対象者が任意で退職するように説得し、話をもっていきましょう。

 

1-4.退職の条件を話し合う

対象者が、条件次第では退職に応じる意向を示したら、退職条件を話し合う必要があります。

具体的には、退職金の金額や退職時期について、決定しましょう。

場合によっては、本人に退職を決意させるために退職金の上乗せや解決金の支払いを提案すべきケースもあります。

 

1-5.退職届を提出させる

条件が整ったら、退職届を書かせて提出させましょう。

これで、退職の手続きは一応完了します。

 

 

2.退職勧奨の注意点

退職勧奨を行う際には、以下の点に要注意です。

 

2-1.対象者の質問や反論への対応

退職勧奨を行うと、対象者から質問や反論をされるケースが多々あります。会社の落ち度を責め立てるばかりで、まったく反省しない従業員もいるでしょう。

 

質問や反論に対しては感情的にならず、落ち着いて対応すべきです。

なぜ退職を勧めることになったのか、どういった点に問題があるのか、事前に用意していた「退職勧奨すべき理由」をもとにして、説得しましょう。

 

2-2.録音しておく

退職勧奨の際には、状況を録音しておくようお勧めします。

後に従業員から「退職強要された」「脅迫されて、無理やり退職届を書かされた」などと主張される可能性があるためです。

録音しておけば、従業員から虚偽の違法行為を主張される不安がなくなります。

 

2-3.従業員側から録音される可能性が高い

退職勧奨の際、従業員側が録音しているケースが多々あります。会社側としても「録音されている前提」で、不用意な発言をしないよう対処しなければなりません。

 

2-4.失業保険は会社都合退職になる

退職勧奨を行って従業員を退職させたとき、失業保険は基本的に「会社都合退職」となります。退職届を受け取ったから「自己都合退職」にしてしまう企業もありますが、ハローワークでは「退職勧奨は会社都合退職」として取り扱っているので間違えないようにしましょう。

 

会社都合退職になると、従業員は早めに失業保険を受け取れますし、受給日数も長くなるメリットがあります。退職を決意させる説得材料としても利用できるでしょう。

 

 

3.退職勧奨は弁護士へ相談を

正しい方法で退職勧奨を進めるには、解雇や退職勧奨に関する判例や法令の知識が必要です。自己判断で対応すると、後に従業員から「退職強要を受けた」といわれてトラブルになる可能性もあります。円満に辞めさせたい従業員がいる場合には、弁護士までご相談ください。

【企業・顧問】企業がネットで風評被害を受けたときの対処方法

2021-11-22

現代社会では、ほとんどの人がスマホやPCを使って情報検索しています。自社に関するネガティブな情報が拡散されてしまったら、企業の信用が大きく毀損されて損害が拡大するでしょう。

 

今回は企業がネットで風評被害を受けたときの対処方法をお伝えします。

 

ネット風評被害によるリスク

ネット風評被害とは、ネット掲示板や口コミサイト、SNSなどにおいて信用を毀損する投稿をされることです。いったんネガティブな投稿が行われるとTwitterなどのSNSを通じて情報が一気に拡散し、炎上してしまうケースも少なくありません。

 

企業がネット風評被害を受けると以下のようなリスクが発生します。

 

売上減少

企業の商品やサービスのイメージがダウンして売上が減少する事例が多々あります。

 

人材を集めにくくなる

採用活動によって優秀な人材を集めようとしても、求人に応募する人が減少して人材確保が難しくなる可能性があります。

 

信用の低下、株価の下落

企業に対する信用が大きく低下して、上場企業の場合には株価が下落するケースも少なくありません。

 

企業の場合、個人以上にネット誹謗中傷を放置すると多大な不利益が及ぶものです。早めの対処が肝心といえるでしょう。

 

 

削除請求

企業がネット上で誹謗中傷、風評被害を受けたときには、まずは削除請求を進めましょう。

問題となる投稿が残っていると、どんどん拡散されて多くの人の目に触れる可能性が高くなるからです。

 

サイトに対する直接請求

掲示板や口コミサイトやSNSなど、運営主体によっては投稿のガイドラインがもうけられていて、違反する投稿に対しては運営側が積極的に削除する対応をとっているものがあります。

 

そういったサイトであれば、まずは運営者へ報告し、任意の削除を求めましょう。

ただし削除請求者が法人の場合、削除の基準が厳しくなっており受け付けてもらえないケースも少なくありません。

 

裁判所で仮処分を申し立てる

サイト運営者へ報告しても削除を受け付けてもらえない場合には、裁判所へ削除の仮処分を申し立てましょう。

権利侵害や保全の必要性を説明できれば、裁判所からサイト運営者へ投稿の削除命令を出してもらえます。

なお削除されると不法な投稿の証拠が消えてしまうので、スクショを撮影するなどの方法により、自社で証拠をとっておく必要があります。

 

発信者情報開示請求

不法な投稿を消しただけでは、投稿者にとって痛手はありません。また同じような嫌がらせや名誉毀損の投稿が行われる可能性もあります。

再発を防止するには、投稿者を特定して二度と不法な投稿をしないよう、約束させるべきです。権利侵害の投稿によって企業側が被った損害について、賠償金の請求もできます。

 

ただネット上の投稿はほとんどのケースにおいて匿名で行われます。

損害賠償請求を行うには、投稿者本人を特定しなければなりません。そのため「発信者情報開示請求」を行う必要があります。

 

発信者情報開示請求の手順

まずはサイト運営者やプロバイダへ情報開示を求めましょう。任意に投稿者の情報の開示を受けられれば、労力をかけずに情報を取得できます。

任意開示を受けられない場合、裁判所へ仮処分や訴訟を申し立てる必要があります。

これらは非常に複雑で難しい手続きなので、弁護士に任せましょう。

 

損害賠償請求

投稿者の氏名や住所などの情報が判明したら、相手に損害賠償請求を行います。

具体的には慰謝料や売上低下分の損害、弁護士費用や調査にかかった費用などを請求できます。

相手と和解するときには、二度と御社に関する投稿をしないよう約束させて、違約金条項も定めておくとよいでしょう。

 

企業がネット誹謗中傷被害に遭ったら、早めの対応が肝心です。被害を拡大させる前に解決できれば、売上低下や信用毀損の程度も最小限に抑えられます。削除や発信者情報開示請求の裁判手続きは、弁護士までお任せください。

【企業・顧問】労働審判を起こされたときの対処方法

2021-11-16

従業員とのトラブルが大きくなると、「労働審判」を起こされる可能性があります。

労働審判は「話し合い」から始まりますが、最終的には裁判所で「審判」が下される手続きです。適切に対応しなければ不利な結論が出てしまうので、当初からしっかり準備して臨みましょう。

 

今回は労働審判を起こされたときの対処方法を弁護士がお伝えします。

 

労働審判の流れ

まずは労働審判の流れをみてみましょう。

 

裁判所から申立書が送られてくる

従業員側が労働審判を申し立てると、裁判所から企業宛に労働審判の申立書が送られてきます。

 

答弁書や証拠を提出

企業側が、申立内容に対する意見を答弁書にまとめて提出します。答弁書には提出期限がもうけられているので、遅れないように対応しましょう。主張を補強する証拠があれば一緒に提出できます。

 

第1回期日

申立日から40日以内に第1回期日が開かれます。裁判官や労働審判員が当事者へ質問などを行って事案の概要や争点を把握します。第1回期日で労働審判の方向性の大筋を決められるので、第一回期日への準備や対応は非常に重要です。

 

第2回、第3回期日

第2回期日では、裁判所側から当事者へ解決案が示され、当事者が納得できれば調停が成立します。第2回期日でまとまらなかった場合、第3回目の期日が開かれて調整が行われます。

 

審判

3回の期日で調停が成立しなかった場合には、審判になって裁判所が結論を下します。

当事者が双方とも異議を出さなければ審判内容が確定します。

当事者のどちらか一方でも2週間以内に異議を申し立てると「訴訟」へと移行します。

 

労働審判にかかる期間は70日程度です。

 

労働審判への対処方法

労働審判では、第1回期日においておよその方向性が決められるため、第1回期日前の準備が極めて重要です。

従業員側から提出された申立書類をしっかり精査し、間違っているところや納得できない場所がないか、確認しましょう。

 

内容確認が終わったら、「答弁書」を作成しなければなりません。自社の言い分を法律的に整えなければ裁判官や労働審判員には伝わりにくく不利になります。未払い残業代トラブル、不当解雇トラブルなど、従業員の主張内容によっても反論方法は変わってきます。法律論に従いながら、しっかりと言いたいことをまとめましょう。

答弁書と一緒に証拠も提出できるので、自社の主張に即した資料があれば一緒に提出しましょう。

 

労働審判を弁護士に依頼すべき理由

労働審判は訴訟に比べて短期間で終わりますし、手続きも比較的簡単です。中には「弁護士に依頼する必要はない」と考える企業もあるでしょう。

 

しかし労働審判は、法的な知識や専門スキルを要する手続きです。

むしろ短期間であるためにスピーディかつ凝縮した対応が必要となり、適当に構えていると著しく不利な結果が出てしまう可能性が高まります。

 

申立書を受け取ってから答弁書の提出期限までの期間は短く、準備に十分な時間をとれないケースもあります。それでも法的な主張を整理して説得的な答弁書を作成し、自社内の資料も整理して証拠提出できる準備を整えなければ不利になってしまいます。

 

弁護士がついていれば、企業の言い分を聞いて法的に整理し説得的な答弁書を作成できます。資料を整理し、必要なものを証拠提出することも可能です。

労働審判の進行中も、調停案を受け入れるべきかどうか、修正を求めるべきかどうかなどアドバイスを受けられますし、審判となった場合にも異議申し立てを行うかどうかなど助言してもらえます。

 

労働トラブルを依頼するなら、企業側の労使対策に詳しい弁護士を選びましょう。当事務所では千葉の中小事業者へ向けての法的支援に積極的に取り組んでいますので、労働審判を申し立てられたらお早めにご相談ください。

【企業・顧問】問題社員を辞めさせる方法、手順を解説~無計画な解雇は「不当解雇」に!~

2021-11-08
  • 上司の指示に従わず反抗的
  • 勤務態度が悪く、周囲ともしょっちゅうトラブルを起こしている
  • 遅刻や早退が多く、まじめに働かない

 

社内に問題社員を抱えていると企業には大きな損失です。本人の成績が振るわないだけならまだしも、周囲のモチベーションまで下がってしまうケースが多々あります。

 

しかし問題があるからといって簡単に解雇できるものではありません。

 

今回は問題社員を解雇する手順をお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

解雇できる条件は厳しい

日本では、労働者が非常に強く保護されており、いったん雇用した従業員を解雇するのは簡単ではありません。

通常時に解雇するためには以下の2つの要件を満たす必要があります。

 

解雇の客観的合理的理由

客観的にみて「解雇せざるをえない」合理的な理由が必要です。たとえば「単に成績が悪い」「遅刻や早退が目立つ」といった程度であれば、解雇は認められない可能性が高くなります。

解雇の社会的相当性

解雇の方法が社会的に相当なものでなければなりません。

改善のための工夫をせずいきなり解雇しても無効となる可能性があります。

 

解雇予告と解雇予告手当

解雇するときには、30日前に解雇予告をするか、30日分以上の解雇予告手当の支払いをしなければなりません。

なお解雇予告や解雇予告手当の対処をしたらいつでも解雇できるわけではありません。解雇の合理性や相当性がなければ不当解雇となります。

 

そもそも解雇できないケース

法律上、解雇が認められないケースもあります。たとえば労災による休業期間やその後30日間、産前産後休業期間とその後30日間における解雇は禁止されます。

 

解雇の手順

問題社員を解雇したいなら、以下の手順で進めましょう。

教育指導を行って証拠を残す

まずは対象の従業員に対し、改善へ向けて指導や教育を行いましょう。

いきなり解雇すると、不当解雇となってしまう可能性が高いからです。

  • 個別指導する
  • 課題を与えて報告書を提出させる
  • セミナーに参加させる

 

上記のような対応をしたら、将来に備えて証拠を残しましょう。

 

異動や降格

教育指導を行っても改善しない場合、異動や降格なども検討します。

今の部署が合っていない場合、異動させると問題が解消される可能性があります。

問題行動が目立つようであれば、降格させて本人の反省を促すのも1つの対処方法です。

 

退職勧奨

上記のような手段をとっても状況が改善しない場合「退職勧奨」を行いましょう。

退職勧奨とは、従業員に自主的な退職を促すことです。自ら退職した場合、原則的に「不当解雇」にはなりません。

従業員が退職を渋るようなら、多少退職金を上乗せして、自主退職のメリットを感じさせる方法もあります。

 

ただし「退職を強要」すると違法になってしまう可能性があるため、あくまで「任意の退職」を促しましょう。

 

たとえば以下のような対応をしてはなりません。

  • 数人の上司が取り囲み、無理やり退職届を書かせる
  • 退職を拒否しているのにしつこく退職するよう迫る

 

解雇通知

退職勧奨を行っても効果がなかった場合には、最終的に解雇するしかありません。

30日前に解雇予告を行い、解雇通知を送りましょう。解雇予告が間に合わない場合には、30日分以上の平均賃金を解雇予告手当として支給しなければなりません。

 

また解雇後に従業員側から「解雇理由証明書」の提示を求められたら、速やかに解雇理由をまとめた書面を送付する義務があります。解雇理由証明書に記載された内容次第では、後に「不当解雇」と主張されるおそれもあるため慎重に作成しましょう。

 

問題社員を抱えていると、企業側は頭を悩ませるものです。解雇トラブルを避けてスムーズに退職させるには、法律の正確な知識が必要なので、労働問題に詳しい弁護士に相談しながら進めましょう。当事務所は千葉県の中小事業者への法的支援に積極的に取り組んでいます。労働トラブル解決の実績も多数ありますので、まずは一度ご相談ください。

 

 

【企業・顧問】退職勧奨とは?メリットとデメリットを解説

2021-10-28

「退職させたい従業員がいるけれど、法律上の解雇理由があるかどうかわからない」

そんなときには「退職勧奨」が役立ちます。

退職勧奨により従業員が自主的に退職すれば、基本的に「不当解雇」にはなりません。

 

今回は退職勧奨とはどういった手続きなのか、企業にとってのメリットとデメリットや退職勧奨をお勧めする状況など、お伝えします。

 

 

1.退職勧奨とは

退職勧奨とは、企業側が従業員に対し、自主的な退職を促すことです。

対象の従業員に「退職してはどうか?」と告げて説得し、本人が納得して自ら退職届を提出することによって退職を実現します。

 

退職勧奨以外の方法で従業員を辞めさせるには「解雇」しなければなりません。

しかし解雇が有効になるには「客観的合理的理由」や「社会的相当性」といった厳格な要件を満たす必要があります。現実には、企業側が辞めさせたくても退職理由が認められないケースも少なくありません。退職勧奨の場合、解雇と異なり、法律上の解雇理由がなくても退職させることができます。

 

辞めさせたい従業員がいる場合、いきなり解雇するより退職勧奨を行う方が安全といえるでしょう。

 

 

2.退職勧奨のメリットとデメリット

メリット

法律上の解雇理由がなくても解雇できる

従業員を解雇するには「解雇の客観的合理性」と「社会的相当性」の厳格な要件を満たさねばなりません。満たさなければ解雇は無効になってしまいます。

たとえば「他の社員より成績が悪い」「遅刻や早退が目立つ」といった程度であれば、解雇が認められない可能性が高くなります。

 

退職勧奨であれば、厳密な解雇の要件を満たす必要はありません。勤務態度が悪い、成績が振るわないなどの理由であっても従業員が納得さえすれば、退職させることができます。

 

不当解雇と主張されるおそれが低い

従業員を解雇すると、後に「解雇理由がなかった」「不当解雇」と主張される可能性があります。「従業員としての地位確認」や「未払い賃金」「慰謝料」などを請求され、最終的には訴訟に発展してしまうケースも少なくありません。

 

退職勧奨であれば、従業員は納得して自主的に辞めるので「不当解雇」にはなりません。

後に法的トラブルとなるリスクを大きく軽減できるメリットがあります。

 

デメリット

手間がかかる

退職勧奨には手間がかかります。

どういった方法で退職を勧めるか事前に検討しなければならず、従業員を説得する必要もあります。従業員がすぐには納得しない場合、粘り強く説得しなければなりません。

 

退職金の上乗せが必要なケースもある

従業員に自主退職を受け入れさせるには、説得だけでは足りず「退職金の上乗せ」が必要となるケースもよくあります。

解雇であれば退職金を上乗せする必要はありません。

退職勧奨をすると経済的にデメリットが生じる可能性があります。

 

従業員が受け入れるとは限らない

退職勧奨をしても従業員が必ず受け入れるとは限りません。強要はできないので、断られると退職勧奨には失敗してしまいます。

 

3.退職勧奨でよくある理由、検討すべき状況

以下のような従業員を辞めさせたいなら、退職勧奨を検討してみてください。

 

勤務態度が悪い

遅刻や早退、欠勤を繰り返すなど、勤務態度が悪い従業員に対しては、退職勧奨が有効です。

周囲とトラブルを起こす

協調性に欠け、同僚や上司、部下、他の部署の従業員など周囲とのトラブルを起こす人、パワハラやセクハラ行為をする人などへ退職勧奨するケースもよくあります。

能力不足

成績があまりに悪い、飲み込みが悪い、いくら指摘してもミスが続く、顧客から苦情が来ているなど、能力があまりに劣る従業員についても退職勧奨が有効です。

経営上の理由

経営が苦しくなって人員削減するとき、いわゆる「リストラ」として退職勧奨を行うケースもあります。

 

退職勧奨を行う際には退職を強要してはなりません。強要すると「退職が無効」と判断される可能性があり、正しい方法で進める必要があります。辞めさせたい従業員がいるときには弁護士がお力になりますので、お気軽にご相談ください。

【企業・顧問】残業代請求されたときの対処方法

2021-10-22

従業員が残業代請求をしてきても、必ずしも全額の支払いに応じる必要はありません。

まずは弁護士に相談し、本当に支払い義務があるのか、いくら払うべきなのか確かめましょう。

 

今回は従業員から残業代請求されたときの対処方法をお伝えします。

 

残業代請求を無視するリスク

残業代が発生しているにもかかわらず支払わないと、企業側には多大なリスクが発生します。以下のような金額が加算されて、支払うべき額が上がってしまう可能性があるのです。

 

遅延損害金

未払い残業代には遅延損害金が加算されます。

従業員の在職中は年3%ですが、退職すると年14.6%に上がります。

放置していると遅延損害金がどんどん膨らんでしまうリスクがあります。

 

付加金

残業代請求を無視すると、従業員は残業代請求訴訟を起こす可能性があります。

判決で支払い命令が出るときには、裁判所が「付加金」というペナルティの金額を加算することができます。付加金は「残業代と同等の金額」なので、元本と付加金を合計すると「2倍」の残業代を支払わねばなりません。

 

従業員からの残業代請求を放置していると過大な支払いが必要になってしまうおそれがあるので、無視してはなりません。

 

従業員側の残業代計算が正しいとは限らない

従業員から送られてきた請求書に書かれている金額を、鵜呑みにする必要はありません。

従業員側の計算は間違っているケースも多々あります。従業員側に弁護士がついているからといって、正しいとは限りません。

 

自社に残っている資料と従業員側が送ってきた残業代の明細書を照らし合わせて、本当に払うべき金額といえるのか検討してみるべきです。

 

残業代を払わなくてよいケース

以下のような場合、残業代を払う必要はありません。

 

時効が成立している

残業代請求権には時効があります。

2020年3月までに発生した残業代は2年、4月以降に発生した残業代は3年で時効消滅します。従業員の主張する残業時期が古ければ、支払いを拒絶できる可能性があります。

 

管理監督者である

請求者が労働基準法上の管理監督者に該当する場合、残業代を支払う必要はありません。管理監督者とは経営者側と一体的な立場にあり企業内で相当の権限や報酬が与えられている人です。

 

管理監督者かどうかは実質的に判断されます。単に「課長」や「マネージャー」という名目を与えているだけでは管理監督者と認められない可能性があるので、自己判断は禁物です。

 

残業を禁止していた

残業を禁止していたにもかかわらず従業員が違反して残業を行ったら、残業代支払いを拒絶できる可能性があります。ただし従業員が残業していることを知りながら黙認していた場合などには支払い義務が発生するので、判断に困ったときには弁護士へ相談しましょう。

 

残業代をすでに支払い済みである

固定残業代制度を採用していて予定された範囲内の残業時間であれば、別途残業代を支払う必要はありません。

ただし固定残業制を導入していても、予定された時間を超過した場合には支払う必要があります。

 

裁量労働制が適用される

裁量労働制が適用されて適正に運営できている状態であれば、個別の残業代請求に応じる必要はありません。ただし深夜労働や休日労働をした場合には割増賃金を支払わねばなりません。

 

事業場外のみなし労働時間制が適用される

営業担当などで外回りが多く、「事業場外のみなし労働時間制」が適用される労働者の場合にも、個別の残業代は発生しません。ただし深夜労働や休日労働については割増賃金を払う必要があります。

交渉によって減額できることも

従業員側の計算が正しく残業代を払わねばならない状況でも、交渉によって減額できる可能性があります。

弁護士が代理人となって交渉すると、企業側の反論材料をあますところなく主張できて、有利な条件で解決できる可能性が高くなるものです。対応のための労力も削減できてコストカットできるメリットもあるでしょう。

 

残業代請求されてお困りの方がおられましたらお気軽に弁護士までご相談ください。

 

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